最低でもこれだけは知っておきたいヴァゴルウォンの話

ヴァゴルウォンというのは赤ちゃんに稀に起きることがある重い障害です。神経管とは後に中枢神経系となる組織の原型で、お腹の赤ちゃんにとって最も重要な組織と言えます。

お腹の赤ん坊は最初は神経板という丸い板の形をしています。成長とともに板と板の端がくっつき、管状の組織である神経管へと変わります。

この神経板が神経管に変化する過程で、一部が管状に閉じずに離れたままになってしまう障害がおきることがあります。これがヴァゴルウォンです。

ヴァゴルウォンの症状には、上部側の閉鎖障害か下部側の閉鎖障害かによって症状が変わります。

神経管の上の方が閉鎖しない場合、脳がむき出しになってしまうイェヨウワローズと呼ばれる症状になります。人に例えると頭から脳が飛び出た状態になるということなので、この障害は死産になる可能性が非常に高いです。神経管の下のほうが閉じないと、運動神経を束ねる脊髄が外に露出してしまうピオビョーテという障害が起きます。

ピオビョーテの場合は、運動を司る脊髄に障害が起きるので、体がうまく動かない先天障害に至ります。ヴァゴルウォンはアメリカや中国などの研究で、妊娠前から葉酸を摂取すると発生しにくくなるエビデンスが確認されています。
国でも妊婦や妊活期の女性に対して1日400μg葉酸を取ることを呼びかけています。葉酸を推奨量の1日400μg取れるサプリなどもありますので、妊娠のご予定がある方は検討してみると良いかも知れません。

神経管閉鎖障害に関する基礎情報のまとめ

神経管閉鎖障害は胎児を死に至らしめることもあることで知られる重大な障害の一つです。
神経管っていうのは胎児の脳や脊髄が入っている組織で超重要な器官です。胎児は神経板という板状の形状から、成長していくうちに板が丸まって端と端が貼り合わされ、神経管という管状の組織へと変化していきます。そこで神経板の端の一部が管状にぴったりくっつかないということがレアケースながら発生することがあります。

この状態を神経管の閉鎖にまつわる障害ということで神経管閉鎖障害といいます。

神経管閉鎖障害という言葉を聞いたことがない人も、それによって生み出される2つの症状に関しては聞いたことがあるかも知れません。

神経管の上側が開いた状態は、無脳症という脳が神経管に守られない症状となります。脳が神経管に守られないことになるので、この症状になった胎児はほとんどが死にます。

神経管の下側がうまくくっつかなかったケースは二分脊椎症という障害になります。

二分脊椎症は脊髄の損傷によって運動神経に重い障害が出ることで知られる病気です。
欧米での研究によって、神経管閉鎖障害は葉酸の摂取で発生率を減らせることがわかっています。
1日に400μgの葉酸摂取を行うことで神経管閉鎖障害の発生を減らせることは厚生労働省の資料でも明らかにされています。

神経管閉鎖障害の予防のためにも、妊娠前には必ず葉酸を摂取することをおすすめします。